【長寿館 立ち寄り湯レポート】 *温泉情報はこのページのおわりにあります。 |
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11月中旬、立ち寄り湯に訪れました。 |
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折しも紅葉が真っ盛りです。 |
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「御入浴客御定宿」という古めかしい看板が掛けられている本館は、明治8年の築。 |
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日帰り入浴ができるのは10時半から13時半。到着したのは12時少し前でしたが、月曜日にも関わらず、フロントは日帰り入浴の受付をする人の列ができています。 |
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フロント脇に例のポスターが飾ってありました。
旧国鉄「フルムーン旅行」のキャンペーンポスター(1982年)。上原謙と高峰三枝子の入浴シーンはここ、法師温泉法師乃湯で撮影されました。以来、山中の秘湯、法師温泉は一躍全国区の有名温泉となり、多くの入浴客で賑わっています。
それにしてもこれほどまでに長く人々の記憶に残っている(もちろん一定の年齢以上ですが)ポスターというのも珍しいのではないでしょうか。 |
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浴場は「法師乃湯」(混浴・女性タイムあり)、「長寿乃湯」(女性専用)と近年できた「玉城乃湯」(露天風呂付き・男女時間交替制)があり、立ち寄り湯ができるのは「法師乃湯」と「長寿乃湯」です。 |
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法師乃湯 |
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脱衣所は別々ですが浴場はひとつ。基本的には混浴で20時から22時が女性専用となります。
国登録有形文化財になっているこの大浴場は明治28年に建てられました。太い梁や板を張りつめた床や壁は和風ですが、長方形に半円とというモダンな窓を持つ、和洋折衷の美しい建物です。 |
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自然湧出の泉源をそのまま湯舟にした理想的な浴場。敷き詰められた玉石の間から42.7℃の湯がぷくっ、ぷくっと湧き上がってきます。4つの湯舟には丸太の湯枕が渡されています。湯舟全体の温度としては41〜42℃くらいでしょうか。まろやかな肌触りのいい湯です。 |
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もう少し暗い浴場を想像していたのですが、大きな窓が三方にいくつもあり、とても明るく、さわやかな印象です。モダンな窓からは紅葉した木々が見えてまるでステンドグラスのよう・・・お湯といい雰囲気といい、やはり第一級の浴場です。
入浴者が多く、残念ながら撮影はできませんでしたが(上の画像は宿のパンフレットからお借りしました)、記念に窓からの景色を1枚(左)。 |
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法師乃湯を出たところには清水飲み場が。
温泉でほてった体に染みわたりました。 |
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非の打ち所のないような法師乃湯ですが、女性にとっては少々不満が残るようです。
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我々が法師乃湯の脱衣所に入ろうとすると、ちょうど熟年女性4人が出てきて「男の人ばかりで、あれじゃあ入れないわ。」 実は妻も中の様子を見てから入浴するかどうか決めることにしていたのですが、これは渡りに船。「これだけ女性が揃えば大丈夫。せっかくだからみんなで入ればいいじゃないですか」という私の後押しに、「そうよね、そうよね。みんなで入れば怖くない。」 妻も4人のお姉さま方も無事ご入浴。しかし上がってから妻に感想を聞くと、「男の人たちがみんな入口の方を向いているのでとても入りづらい。入ったら入ったで、今度は湯舟から出づらい。一緒に入った4人から私が最初に上がってくれたから便乗して上がることができたと感謝されちゃった」とのこと。男の私も不思議に思ったのですが、どうしてみんな入口の方を見て入っていたのでしょう。反対側のきれいな窓を眺めながら入った方がはるかに気持ちいいのに。私と妻が窓の方を向いたら、向き直った男性も何人かいたので、単純な集団心理かもしれません。女性専用の長寿乃湯は家族風呂のような小さなもので、皆さん「フルムーンの法師乃湯」を楽しみに、はるばる訪れるのですから(しかも同じ料金を払って)、私たち男性は入り方に気を配らなければならないと思います。 |
立ち寄り湯ではなく、宿泊した場合はどうなのかと言うと・・・ネット上でお付き合いさせて頂いている奈良のご隠居さんのHP「名湯・秘湯・立ち寄り湯300」のこちらのページ(特に最後の『雑記帳』)をご覧ください。 |
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ともあれ、法師温泉「法師乃湯」
・・・一浴の価値十分の名湯でした。 |
【また行ってみたい度】 →こちらをお読みください |
やなぎ夫: |
★★★★☆ |
やなぎ妻: |
★★★☆☆ |
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2006年11月13日 |
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