寅さんバス停 〜群馬県中之条町六合地区〜 (2015年9月19日) |
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ここだったのか・・・
国道292号の旧道。草津からのくねくねした峠道が終わり、一息つけるところ。五月には道の右下に見事な鯉のぼりの群れが泳ぐ。
まさかここだったとは・・・。何十回ここを通り過ぎたことか・・・。 |
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「男はつらいよ」第25作『寅次郎ハイビスカスの花』(1980年8月公開)のエンディングロケ地。
沖縄での寅さんとリリーの楽しくもじれったい日々、そして柴又での切ない別れの後、偶然再会したのがここだった。 |
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バス停をマイクロバスが通り過ぎる。 |
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マイクロバスを下りて駆け寄る女性。
寅さん: どこかでお目にかかったお顔ですが、姉さん、どこのどなたです?
リリー: 以前、お兄さんにお世話になった女ですよ。
寅さん: はて、こんないい女を お世話した覚えはございませんが。
リリー: ございませんか?!この薄情もの!
寅さん&リリー: ははははは・・・
寅さん: 何してんだ、お前。こんなとこで。
リリー: 商売だよ。お兄さんこそ何してんのさ、こんなとこで。
寅さん: おれは、おめえ・・・リリーの夢を見てたのよ。 |
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リリー: ねえ、これから草津に行くんだけど、一緒に行かない?
寅さん: いこいこっ。おれ、どっか行くとこねえかなと思ってたんだ。
リリー: おいで、おいで!
寅さん: いこいこ! |
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「男はつらいよ」のエンディングには、どんな気まずさも切なさも帳消しにする爽やかさがある。中でもシリーズ屈指の傑作と言われる第25作は、エンディングの爽快さにおいてもピカイチではないだろうか。
よくぞこの地を見つけたものだ。本当は草津へ行くにはバス停から峠道を上っていくのだが、寅さんとリリーを乗せたバスを逆方向に進ませ、のどかな山里を背に峠を下って走り行くバス(上の写真右端)をラストシーンにしたところは、さすが山田洋次監督だ。 |
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実はこのバス停、ガードレールを見てわかるように今はもう使われていない。バス路線が廃止になり、当時のバス停も土台だけを残していつしか朽ちてしまった。「寅さんバス停」として復元されたのは2010年のことだそうだ。 |
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寅さん夢の跡・・・ |