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別所温泉 〜大湯〜

べっしょおんせん おおゆ

長野県上田市別所温泉215
別所温泉は塩田平の奥まった所、夫神岳・女神岳の麓に湧く温泉地。 その歴史は古く、伝説では日本武尊が東征の際、出会った老人に「この山中に7つの湯が湧いており、人々の7つの苦を助ける」と教えられて発見。「七苦離(ななくり)の湯」と名付けられ、その後、この湯が永く栄えるようにと「七久里の湯」と記されるようになった。清少納言の『枕草子』第117段にも「湯はななくりの湯、有馬の湯、玉造の湯」と謳われている名湯である。(参考:上田市公式HP

※「ななくりの湯」は榊原温泉(三重県)説、湯の峰温泉(和歌山県)説もある。
大湯は木曽義仲とその妾の葵御前が入った温泉と伝えられ、「葵の湯」と呼ばれたこともあった。

【大湯 入湯レポート】 *温泉情報はこのページのおわりにあります。
大湯というと温泉街の中心にあるイメージですが、別所温泉の大湯は北向観音の東南、中心部からやや離れた所にあります。とは言っても十分徒歩圏内です。
大湯の名にふさわしく、湯屋造りに瓦屋根の堂々たる建物です。玄関脇には「葵の湯」の石碑と飲泉所があります。ほんのり玉子味の飲みやすい湯です。
さらにその傍らには吉川英治著「新平家物語」の一節を刻んだ石碑があります。
葵と義仲
基礎の冠者義仲は、正月すゑから信濃の別所の温泉へ療養に来てゐた。彼の陣所、依田はこの別所や上田平などをふくむ塩田ノ庄のすぐ隣り村なのである。
「葵 もうここも飽いたであろ」
「いいえ飽くどころか、殿とこうして居るならば、いつ迄もと願うてをります」・・・略・・・
御湯屋は俄かぶしんだが木の香も新しく湯は湯槽をあふれ清々と流れている。この建物さへ、彼女に療治させるがめ、義仲が急に命じて作らせたものである。・・・略・・・
吉川英治著「新平家物語」巻十三より

入口の発券機で入浴券を購入し、受付で渡して脱衣所へ。脱衣所は広く、これなら多くの入浴客に耐えられます。

浴場内も広々としています。洗い場も広く、そして湯舟も大きい。石湯や大師湯の倍以上あるでしょう。
湯舟にあふれる湯は透明な黄緑色をしています。石湯と同じ4号源泉を使っていますが、大湯源泉(38.9℃)を加えているので、その微妙な混合具合がこの色を作っているのでしょうか。

共同浴場にしては珍しく、大湯には小さいながら露天風呂もあります。眺望はゼロですが、火照った体に早春の風が心地よかったです。

かけ流し+浴槽内循環ですが湯の投入量も多く、新鮮さが感じられ、柔らかな肌触りのいい湯でした。
また行ってみたい度 こちらをお読みください
やなぎ夫: ★★★★☆ やなぎ妻: 未入湯
2016年3月7日

DATA (記載情報は訪問時のものです。変更されている場合もありますのでご注意ください)
【泉質】 単純硫黄温泉
【源泉名】 別所温泉4源泉ほか
【源泉温度】 50.6℃  【pH】 8.92
ノート】 かけ流し・循環式併用
【効能】 不眠症、アトピー性皮膚炎、慢性湿疹、表皮化膿症、胃腸病、リウマチ、神経痛、関節痛、運動麻痺、痔疾など
【営業時間】 6:00〜22:00
 定休日: 第1・3水曜日
【入浴料金】 150円
【電話】 0268(38)5750(別所温泉財産区)
【地図】 
【アクセス】 上信越道上田菅平ICから国道18号・143号線経由で20q
       JR長野新幹線上田駅から上田交通別所線で28分


 立ち寄りスポット北向観音


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