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前述したように、文殊の湯の前身は大湯でした。宿泊したみやこ旅館のご主人に伺った話では、昭和30年までは鹿教湯温泉の宿に内湯はなく、宿泊客(=湯治客)は大湯の湯に浸かりに来たそうです。昔の湯治場はどこもそういうシステムでした。
右の写真は文殊の湯に通じる湯端通り。右の建物がみやこ旅館で、以前の玄関はこの通りに面していました。今は裏口になっています。 |
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ここは湯坂。鹿教湯の湯は脳卒中の後遺症にも効能があり、湯治客は杖を突きながらこの坂を上り下りして大湯に通いました。宿のご主人が「今はこんな言い方は差別用語ですが」と前置きしつつ、昔は「中気坂(ちゅうきざか)」と呼ばれていたと教えてくれました。坂の上り下りはリハビリにもなったのでしょう。湯治を終える頃には杖を忘れて帰ったという話も。 |
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共同浴場「文殊の湯」は2000年に建て替えられた蔵造りのおしゃれな外観。入浴料は大人300円ですが、鹿教湯温泉の宿泊客は宿に言えば200円で入浴券を購入できます。 |
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男女それぞれの浴場には内湯と露天風呂があります。浴場は思ったほど広くはないのですが、タイル張りの湯舟がきれいです。内湯は湯舟が2つに分かれていて、2人入れば満員御礼の小さい方の湯舟には源泉が注ぎ込まれていて熱めの湯。大きい湯舟は小さい湯舟からオーバーフローした湯が注がれる仕組みで温めの湯となっています。 |
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露天風呂は4人ほど入れるサイズ。川沿いにあるのですが、竹垣で囲っているため(のぞき窓はありますが)眺望はよくありません。囲いがなければ文殊堂や薬師堂も見えるのですが、逆に外からも丸見えなわけで、仕方ありません。写真は五台橋から見た文殊の湯。 |
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館内の表示では「かけ流し(衛生管理のため一部ろ過)」「塩素消毒あり」となっていますが、嫌なカルキ臭もなく、気持ちよく浸かることができました。注ぎ口の湯を舐めてみましたが、特に特徴的な味はありません。同じ鹿教湯温泉混合泉を使っている町高梨共同浴場の湯はわずかに玉子味を感じたのですが・・・。お湯は町高梨の勝ちでしょうが、鹿教湯温泉随一の観光スポットにある共同浴場ですから一浴の価値はあります。 |
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【また行ってみたい度】 →こちらをお読みください |
やなぎ夫: |
★★★☆☆ |
やなぎ妻: |
未入湯 |
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2016年3月6日 |
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