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沓掛温泉 〜小倉乃湯〜
くつかけおんせん おぐらのゆ

長野県小県郡青木村沓掛
「青木三山」の一つ、夫神岳(おかみだけ)の中腹標高670mに佇む沓掛温泉。田山花袋に「信州には著名な温泉が数多いが、沓掛温泉ほど四季とりどりの美しさに恵まれた処は無い」と称えられたのどかな温泉地である。

平安時代、国司の滋野親王が目を患い入湯して完治したので、薬師堂を建て温泉の守護神を崇したとき以来の開湯(左の写真中央に薬師堂の屋根が見える)

地名の旧称から「浦野の湯」と呼ばれた時代もあり、昔は数件の旅館が建ち並び湯治客で大いに賑わったという。昭和46年に国民保養温泉地に指定されている。

【小倉乃湯 入湯レポート】 *温泉情報はこのページのおわりにあります。
共同浴場の「小倉乃湯」は温泉街の中心にあります。裏山の山容が京都の小倉山に似ているところから名付けられたといいます。入口の唐破風がおしゃれです。
建物の脇には共同の洗い場があります。
洗濯料1回50円、種籾浸湯料1ヶ100円、
漬菜洗料1回300円、洗車料1回200円
と使用料金が書いてあります。

山で採ってきたキノコを洗っている地元の方がいらっしゃいました。ぬる湯なので何を洗うにもちょうどいいのだそうです。

ほっとする光景で、思わず写真を撮らせていただきました。

料金は150円。券売機で券を買って受付けで渡します。
湯舟は2つ。大きい方の湯舟は10人くらい入れる広さ、小さい方は4人も入ればいっぱいというところでしょうか。

大きい方が人肌より低いくらいのぬる湯、小さい方は40℃弱の泉温で、別々の源泉がかけ流されています。 ちょうど田沢温泉の1号泉と2号泉の関係と同じようです。

小さい湯舟の吐湯口の脇には、寒冷期に加熱湯を加える蛇口が設置されていました。
右の画像は青木村のパンフレットからお借りしました
左の写真は大きい方の湯舟。
青味がかった美しいお湯で、ほのかに硫黄の香りもします。

少し冷たく感じるので、最初に隣の温かめの湯舟に浸かるといいでしょう。

温くて優しい肌触りの湯で、いつまでも身を委ねていたい感じです。実際、地元の方と思しき二人の先客は、もう何時間もそうしているといったふうで気持ちよさそうに寝ています。

声をかけずに撮影するのも失礼なので、お二人が写らないように2枚だけ撮らせていただきました。
湯舟の縁から洗い場に向かって、洪水のようにお湯が溢れています。洗い場の蛇口とシャワーから出るのも温泉です。石鹸やシャンプーは要持参です。

県道を鹿教湯温泉方面に向かって少し行ったあたりから沓掛温泉の方向を振り返った風景。中央の山は夫神岳です。

滋野親王はこの景色を見て小倉山を偲んだのでしょうか。

夫神岳の標高は1250m。上田市街から見ると左手の少し低い女神岳とともに美しい円錐形に見え、まるで水墨画のようです。
また行ってみたい度 こちらをお読みください
やなぎ夫: ★★★☆☆ やなぎ妻: 未入湯
2006年10月30日

DATA (記載情報は訪問時のものです。変更されている場合もありますのでご注意ください)
【泉質】 アルカリ性単純温泉
【源泉名】 沓掛温泉3号泉
【源泉温度】 39.5℃  【pH】 9.5
ノート】 源泉かけ流し
【効能】 高血圧、神経痛、胃腸病、リウマチ、外科的疾患など
【営業時間】 9:00〜21:00
定休日:火曜日(祝祭日の場合は翌日)
【入浴料金】 150円
【電話】 0268(49)1126
【地図】 
【アクセス】 上信越道上田菅平ICから国道18号・143号線経由で35分
       JR長野新幹線上田駅から青木行きバス・タクシーで35分




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