須坂クラシック美術館 〜長野県須坂〜 (2007年3月29日) |
|
長野県北部の都市・須坂は人口約5万3千、
江戸時代は須坂藩主の館町(陣屋町)として
発展、明治から昭和にかけては製糸業によ
って繁栄し、重厚な蔵の町並みが残る落ち
着いた佇まいの街です。 |
 |
 |
|
 |
須坂クラシック美術館は平成7年に、横浜市
在住の日本画家・岡信孝氏から「庶民の喜び
と悲しみに包まれた品によって、あたらしき美
の発見のあること」との願いのこもった古民芸
コレクション約2000点の寄贈を受けて開館し
ました。 |
この美術館は、明治初期に立てられ須坂市
有形文化財に指定されている牧新七(まきしん
しち)家の屋敷が使われています。
牧家は江戸時代からの呉服商で、明治時代
には仲間と共に須坂銀行を創設。さらに山一
製糸を興し、地元に大きな功績を残しました。
右の写真は美術館の展示室にもなっている
土蔵の土台で、「ぼたもち石」と呼ばれる石積
みです。自然石の形を生かしながら、隣接す
る石の接着面を加工しながら密接して積み上
げる高度な技法で、一つ積むのに数日かかっ
たという手間のかかる工法だそうです。 |
 |
|
|
岡信孝氏コレクションのすばらしい銘仙が展示されています。銘仙は明治、大正、昭和期に作
られた染織物で、大胆で華やかな文様と色彩は、アールヌーボーの影響を受けているそうです。 |
|
|
|
 |
現存する須坂の伝統的町家の中でも最大規
模の家のひとつで、広い間取りで、ケヤキ材
が豊富に使われています。 |
 |
 |
 |
奥座敷の凝った造りの障子戸とガラス戸。ガラスは外の景色がゆがんで見えて、それがまた
いかにも時代を感じさせます。 |
 |
毎年5月5日には所蔵の着物の公開虫干し
も行われるそうで、機会があれば是非訪れ
たいものです。
↓は来観客人気投票NO.1の着物だそうです。 |
 |
|
訪れたときは特別展として『蘇る着物たち〜思い出をまとった人形展』が開催中でした。 |
長野市在住の和裁技能士・春原志寿江さんの作品展で、思い出がたくさん詰まったままタン
スの中に眠っていた着物をリメイクして、市松人形に着せています。 |
|
|
|
 |
須坂では3月3日から4月3日の間、「信州
須坂の町の雛祭り」が開かれ、市内のあちら
こちらに雛人形が飾られています。
左の写真は笠鉾会館に飾られていた御殿
飾りです。端布を使ったかわいい飾りもあり
ました(下)。 |
|
|
|
|