金具屋は温泉街の中心、共同浴場・大湯のはす向かいにあります。木造4階建ての「斉月楼」は渋温泉のシンボル的存在です。 |
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「金具屋」という屋号には次のような由来があるそうです。 |
江戸時代には鍛冶屋を営んでいたが、1754年の土砂崩れで災害にあってしまう。その復旧作業中に敷地内から温泉が湧き出し、鍛冶屋から宿屋へ商売替えをした。その際、当時の松代藩主に金具を扱っていたことから『金具屋』の名を与えられた。 |
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14畳の本間、4.5畳の次の間、3畳の三の間、それに広縁(応接間)という間取りで、金具屋で一番広い部屋だそうです。この部屋は「明神館」という昭和後期築の比較的新しい建物の3階にあります。 |
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窓からは温泉街が見下ろせます。からんころんと下駄の音が聞こえてきていい感じ。 |
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館内18すべての部屋で間取りや細工が異なるそうです。トイレはもちろんウオッシュレット。 |
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前述したように、渋温泉の9つの共同浴場には鍵がかけられていますが、渋温泉の宿に宿泊すると無料で鍵を貸してくれ、「巡浴」を楽しむことができます。これがその鍵「巡浴手形」。このように渋温泉の宿には部屋ごとに鍵が用意されています。 |
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チェックイン時に予約すれば国の登録有形文化財に指定されている「斉月楼」と「大広間」を、9代目の説明を聞きながら見学することができます。
所要時間は40分ほどですが、金具屋に泊まる楽しみが倍増します。お勧めです。 |
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「斉月楼」と「大広間」は6代目と宮大工が日本各地を行脚して気に入った建築様式や材料を取り入れ、技術の粋を尽くして昭和11年に完成しました。 |
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130畳敷きの大広間。芝居小屋を模した造りとか。天井が見ものです。 |
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部屋の入口、階段の裏、廊下の床・・・随所に匠の技と遊び心が満載。 |
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階段の窓と明かりがワンセットで「月と富士山」。その下階は氷が張った湖だとか。 |
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金具屋の部屋造りのコンセプトは「客室はそれぞれが『一戸の家』で廊下は『外』」。それが一番顕著に表現されているのが一階で、左側の談話室(以前は客室)と右側の骨董展示棚(以前は売店)には軒があって間の廊下は道。写真ではわかりづらいですが、軒と軒の間からは青空が覗いています。お台場のヴィーナスフォートもびっくり! |
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金具屋には2つの大浴場(午前0時で男女入替え)と男女別の露天風呂、そして5つの無料貸切り風呂があります。泉質は3種類ですべての湯舟が源泉かけ流しです。 |
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下の各画像をクリックしてご覧ください。 |
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食事は夕食、朝食とも食事処でいただきます。 |
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夕食は『信州不老膳』と題した料理が並びます。宿のパンフレットをそのまま引用させていただきます。「多種多様なきのこ、根菜、地場の食材を使用し、長寿大国信州の食文化をお楽しみいただける健康志向の献立です。」
信州牛の陶板焼きとか岩魚の串焼きとか、派手なものは出ませんが、ご飯を食べられないくらいのボリューム(酒が進んだせいもありますが)・・・ところが翌朝、胃もたれは全くなく、さすがは「不老膳」と感心した次第です。 |
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安曇野わさび漬け |
胡麻豆腐 |
北信濃八寸 |
地鶏のじぶ煮信州仕立て |
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信州サーモンのお造り・湯葉 |
凍み豆腐の炊き合わせ |
地場産きのこ土瓶蒸し |
揚げ出し木の葉隠し椀 |
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炊き立てのご飯ですが、
お腹いっぱいで
食べられませんでした。 |
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信州とろろそば |
香の物 |
ごはん・なめこ汁 |
デザート |
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夕食後、腹ごなしにライトアップされている「斉月楼」を見に表へ出てみました。他の宿の宿泊客も「きれいだね!」と言いながら記念写真を撮っていました。心の中で「ここに泊まっているんだよ!」・・・ひそかな優越感に浸りました(笑) |
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朝食も「健康志向の献立」です。
麦ごはん、とろろ、生卵(白身抜き)、湯豆腐・・・昨夜の食べ過ぎ飲み過ぎの胃もたれもなく、健康的にがっつり頂きました。 |
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今回は「金具屋文化財巡り」をテレビで知った母のリクエストで実現した金具屋宿泊。斉月楼を造った六代目もすごければ、その見学ツアーを思いついた九代目もすごい!
実は3か月前に予約電話を入れた時、「申し訳ありませんが土日は12月いっぱい満室です」と言われてしまったのですが、妹が旅行会社のサイトで1室空いているのを発見(キャンセル空きでしょう)。秋の三連休に運よく宿泊できました。有名旅館には旅行会社枠というのがあるようです。ラッキー!おかげでいい旅ができました。 |
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【また行ってみたい度】 →こちらをお読みください |
やなぎ夫: |
★★★★★ |
やなぎ妻: |
未宿泊 |
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2015年10月10日 |
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