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私的温泉ランキング 「ずっと浸かっていたいぬる湯」チョイス5


「う〜っ」とうなりながら入る熱い湯も気持ちいいが、ぬる湯で長湯もたまらない。浸かっているうちに己が湯の一部になってしまったような錯覚に陥る。5湯中3湯が「信玄の隠し湯」になってしまった。信玄公もぬる湯で人湯一体を満喫していたに違いない。

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1 駒の湯温泉・源泉荘(静岡県伊豆の国市)
伊豆北部、いわゆる口伊豆(くちいず)の山間に湧く一軒宿。多彩な日帰り入浴のコースがある。源泉温度39℃の湯がもったいないくらいにバンバンかけ流されていて、湯舟どうしでオーバーフローしている。浴槽内では37〜38℃。内湯、露天風呂両方味わいたいなら40分(「カラスの行水コース」)では全く足りない。

2 下部温泉・裕貴屋(山梨県身延町)
戦国時代、甲斐の名将・武田信玄が自身や兵士の戦傷を癒したという「信玄の隠し湯」のひとつだ。湯舟の底は板敷きになっていて、隙間から30℃ほどの源泉が湯舟の底からふつふつと自然湧出している。目を閉じてぬる湯に浸かっているとうっかり眠ってしまいそうだ。

3 加賀井温泉・一陽館(長野県長野市)
ここも「信玄の隠し湯」のひとつ。川中島合戦場からも近く、合戦で負傷した兵を湯治させたという。家庭用の風呂に入浴剤を90袋入れたくらいの濃度があるというオレンジ色の湯は思いのほかまろやかだ。初めて訪れたときはご主人から必ず温泉についての説明を聞くことになる。

4 沓掛温泉・小倉乃湯(長野県青木村)
共同浴場の脇に洗い場がある。洗濯料1回50円、種籾浸湯料1ヶ100円、漬菜洗料1回300円、洗車料1回200円。ちょうど山で採ってきたキノコを洗っている地元の方がいた。ぬる湯なので何を洗うにもちょうどいいのだそうだ。浴場の湯舟には先客が二人。気持ちよさそうに眠っていた。

5 岩下温泉・岩下温泉旅館(山梨県山梨市)
1700余年の歴史を持つ甲州最古の温泉。武田家との縁の深い地で、「武田家の隠し湯」ともいわれる。入口から6段ほどの階段を下りると、そこには神秘の泉といってもいいような空間が広がっている。源泉温度は28℃で、入ったときこそひんやりするが、次第に温かく感じてくる。

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