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湯村温泉 ~湯村ホテル B&B~
ゆむらおんせん ゆむらほてる

山梨県甲府市湯村3-3-11
 
甲府の奥座敷、湯村温泉の歴史は古く、弘法大師が通行の妨げになっている大石を杖で寄せたところ、そこからお湯が湧き出したという伝説も残っている。

「信玄の隠し湯」としても知られ、居館・躑躅ヶ崎館(つつじがさきやかた)からも近く、温泉好きの信玄公はしばしば湯浴みに来たのかもしれない。新田次郎の小説『武田信玄』には「志磨の湯」の名で登場する。古くは「湯の島」「しま(志麻・志摩・志磨)の庄」などと呼ばれていたらしい。

 【湯村ホテル 宿泊レポート】 *温泉情報はこのページのおわりにあります。
 
湯村ホテルは温泉街の入口、温泉病院の隣にあるB&B(Bed & Breakfast)スタイルの近代的な温泉ホテル。2006年に立ち寄り湯をした時、お湯に惚れ惚れし、従業員の方の応対も良かったので今回は宿泊することにしました。
部屋は本館シングル80室、本館ツイン8室、別館和風ツイン7室、本館ファミリールーム(和洋室)4室があります。
 
今回は妻が同行できず一人旅となったのでシングルルームです。部屋は広くありませんが、充分な大きさのベッド、デスクワークも可能な大きめのテーブル、もちろんバス&シャワートイレ完備です。
   
部屋の窓からは湯村山や甲府の街の向こうには富士山も見えます。反対側の部屋だと南アルプスが見えるそうです。

 温 泉
 
湯村ホテルの自慢は温泉。自家源泉を無加水・無加温でかけ流しています。
 
巨大ホテルの大浴場のような広さではありませんが、湧出量毎分90リットルの自家源泉を無加水・無加温でかけ流すにはちょうど良い広さだそうです。

ややとろみのあるヌルスベした湯が体を優しく包み込んで気持ち良いことこの上なし。チェックイン直後に1回、温泉街を散歩した後に1回、夕食前に1回、寝る前に1回、朝起きて1回、チェックアウト前に1回の合計6回入りましたが、何度入りに来ても混雑することはなく、時間帯によってはこのように貸切り状態で極上の湯を味わうことができました。
こちらは露天風呂。湯舟は広くありませんが皆さんあうんの呼吸で代わる代わる入るので基本貸切り状態です。奥の方が電気風呂になっています。私はビリビリが苦手なので近づきませんでした。
 
こちらは別館にある宿泊者専用の「かくし湯」。眺望はゼロですがまさしく隠し湯という佇まいで、信玄公になったつもりで長湯しました。

 大浴場「志摩の湯」を出た所に飲泉所があります。
   
薄い食塩水といった感じで飲みやすい温泉です。慢性消化器病、糖尿病、中風、肥満、便秘などに効くそうです。ペットボトル2本ほど持ち帰らせて頂きました。

食 事
 B&Bスタイルなので基本形は<宿泊+朝食>ですが、事前予約制で夕食を部屋にテイクアウトすることもできます。今回は「地産地笑おまかせ御膳」(税込み2,200円)を注文しました。
料理は売店での受け渡し。18:00、18:30、19:00の希望の時間に取りに行きます。評判が良いようで、18:00に取りに行くと売店のテーブルいっぱいに料理が並んでいました。汁物があるので気を付けて運びます。
 
左奥から北杜市「フランク」さんのスモークダック、信州スモークサーモン、甲州ワイントンのトマトミートボール、富士桜ポークと生ハムの大葉ロール、フルーツ、自家製糠漬け、タコとセロリのマリネ、ラタトゥイユ、アンチョビ入りポテトサラダ
 
甲斐あかね鱒の醤油糀付け・厚焼き卵、白州米・白米、白州米・雑穀米、甲州ワイントンのフルーティ梅酒酢豚、豚汁、水晶水菓子(黒豆きなこ・有機黒蜜)
 
一品一品のクオリティーの高さにびっくり。正直ここまでの味と量は期待していませんでした。
   
あまりの美味しさに途中で売店に生酒を買いに行ったら、「よろしかったらお持ちになりますか?」とぐい吞みを貸してくれました。細かな心遣いもうれしいホテルです。

 
朝食はレストランでビュッフェスタイル。和食、洋食どちらも揃っています。昨夜は調子に乗って飲み過ぎたので控えめです。(反省) 

 
館内には図書室があります。部屋に持って行って読んでもよく、どうしても続きを読みたい時には貸し出しもしてくれるそうで、素敵すぎます。
   

湯村ホテルは全99室中80室がシングルルームという限りなくビジネスホテル寄りのB&Bスタイルのホテルですが、伝統的な温泉旅館の心遣いが随所に感じられる素晴らしい宿であることを今回宿泊して実感しました。
 


下に2006年3月に立ち寄り湯をした時のレポートを残しておきます。
【湯村ホテル 立ち寄り湯レポート】
湯村ホテルは以前は純和風旅館でしたが、今は10階建てB&Bスタイルのホテルに生まれ変わっています。

どこで立ち寄り湯をするか迷ったのですが、近代的なホテルでありながら、すべての浴槽が源泉かけ流しで、飲泉も可というところになにかこだわりのようなものを感じ、湯村ホテルに決めました。
フロントで入浴料を払い
2階の浴場へ
清掃が行き届いていて気持ちの良い浴場。

10階建ての大ホテルの割には小さめの湯舟ですが、それがこのホテルのこだわりと見ました。湯量との兼ね合いで無加水・無加熱で源泉をかけ流すことを考えたら、この広さになったのでしょう。素晴らしいことです。
壁面には武田菱。
他に入浴客もなく、源泉かけ流しの湯を独り占め。その昔、信玄公もこの湯に浸かり日々の疲れを癒したのでしょうか。


思わず「武田節」を唸ってしまいました。

♪甲斐の山々 陽に映えて
  我 出陣に憂いなし・・・♪

こちらはベランダのような場所に設けられた小ぶりな露天風呂。外気は気持ちよいのですが眺望はありません。
左の説明に気づかずに入ったものだから・・・いや~、びっくりしました(下の画像をクリックしてください)
湯村ホテルには男女別に内湯と露天風呂がひとつずつ。別棟に宿泊者専用の露天風呂があります。

飲泉所がありました。薄い食塩水といった味で飲みやすいお湯です。

慢性消化器病、糖尿病、中風、肥満、便秘などに効くそうです。

実は遠い昔(小学校3~4年生)、私(やなぎ夫)はこの湯村温泉のすぐ近くに住んでいたことがあります。銭湯代わりに湯村の共同湯(今考えると「鷲の湯」だったのでしょうか)に行った記憶もあります。数十年経った今、甲府駅に通じる県道沿いはすっかり変わってしまいましたが、一歩温泉街に入ると当時とさほど変わらぬ街並みが続きます。トンボ捕りをした湯村山のこんもりした山容も昔のままで、懐かしくなりました(右写真)。信玄の父・信虎はこの山に城を築き、信玄の時代には狼煙台が置かれていました。
2006年3月27日立ち寄り湯


2021年11月に宿泊して、湯村ホテルの良さを改めて実感しました。自家源泉かけ流しの湯は1泊で6回入ったことでおわかりのように、心地よさがくせになるお湯。そして不必要に近づきすぎないというホテルの立ち位置を保ちながら、日本の温泉旅館が持つ温かい心遣いを合わせ持つ素敵な宿でした。
また行ってみたい度 こちらをお読みください
やなぎ夫: ★★★★★ やなぎ妻: 未宿泊
2021年11月10日宿泊

DATA (記載情報は訪問時のものです。変更されている場合もありますのでご注意ください)
 
【泉質】 ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉
【源泉温度】 43~45℃(動力揚湯) 【pH】 8.45
【湧出量】 90リットル/分 (自家源泉)
ノート】 源泉かけ流し
【効能】 神経痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、打ち身、慢性消化器病、痔疾、冷え性、切り傷、火傷、慢性皮膚病、動脈硬化症など
【宿泊料金】 正確な料金は公式サイトをご覧下さい。今回の私の場合は、シングルルーム6,700円+夕食「おまかせ御膳」2,000円+朝食バイキング1,200円+入湯税150円+消費税10%(990円)-ネット割引10%(1,089円)で、支払金額は9,951円でした。※通年同料金
【日帰り入浴時間】 6:00~21:00
【入浴料金】 1,200円
【電話】 055(254)1111
【HP】 湯村ホテル公式サイト
【地図】 
【アクセス】 中央道甲府昭和ICよりアルプス通り経由で約20分
       JR中央線甲府駅よりバス15分、湯村温泉入口下車徒歩2分


 

立ち寄りスポット武田神社


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