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観光客で賑わう湯の坪街道から玉の湯
に通じる道に折れると、正面にそれまで
の喧騒が嘘のような静かな雑木林が見
えてきます。振り返ると由布岳の美しい
姿が。 |
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ここが玉の湯の入口。雑木林の中を通って玄関へ向かうこの小径は、玉の湯を愛した評論家・小林秀雄のアイディアを取り入れて造ったそうで、「小林秀雄の径」と呼ばれているとか。 |
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訪れた日は晩秋の趣き。きっと春夏秋冬それぞれの顔で訪れる人を迎えてくれるのでしょう。 |
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この小径は玉の湯の売店「由布院市」とティールームにも通じていて、
宿泊者以外でも自由に歩くことができます。 |
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小径の入口で出迎えてくれた宿の方に案内されて玄関へ。拍子抜けするほど小ぢんまりしたフロントで、有名旅館にありがちな敷居の高さを感じません。 |
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玄関を入ると最初に通されるのがこの談話室。
ウエルカム・ティーを頂きながらチェックインをすませ、夕食
の時間とメインディッシュを決めます。メインディッシュは、
しゃも鍋、すっぽん鍋、合鴨鍋、豊後牛炭火焼、野菜山菜の
天ぷらから1つ選ぶのですが・・・迷います・・・悩ましい・・・。 |
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談話室には本が沢山あって、自由に読むことが
できます。クラシック音楽が流れ、コーヒーの
無料サービスもあります。 |
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ここには子供のころに読んだ懐かしい童話や
絵本が置いてあります。部屋に持ち帰って読
んでも構いません。CDも貸し出してくれます。 |
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さあ、いよいよ部屋へ案内してもらいます。
玉の湯は3000坪という広大な敷地に客室数は18。
うち15室が離れになっていて屋根付きの回廊で結
ばれで結ばれています。 |
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「自分たちだけの庭」を眺めながら
くつろげる広縁。
フロント前の談話室からCDを借り
て音楽を楽しむこともできます。 |
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寝室は洋室タイプ。白系でまとめられた室内の
天井は高すぎもせず低すぎもせずで安心感が
あります。
北欧製の白木のベッドに敷かれた羽毛布団は
適度な重さがあって寝心地抜群でした。 |
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湯は敷地内から湧く自家源泉をかけ流していま
す。柔らかな優しい湯で肌はしっとり。
窓を全開にすれば雑木林が目に飛び込んでき
ます。普通なら部屋風呂には1回入る程度で、
大浴場にばかり入るのですが、この部屋風呂
は気に入って何度も入りました。 |
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チェックインしたのは午後1時。金鱗湖周辺を散策する前にティールームに行ってみました。
「牛乳とあんパン」というセットがあるのもいかにも由布院玉の湯らしいセンス。別府・友永パン
やのあんパンです。 |
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店員さんがテーブルの上のデジカメを見つけて、「写真をお撮りしましょうか」と声をかけてくれ
ました。うれしい心づかいです。 |
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このティールームは夕暮れ時からは「ニコルズ・バー」と名前を変えて、お
しゃれなバーになります。 |
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ふたたび玉の湯に戻って・・・散歩の後は大浴場へ。 |
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玉の湯の大浴場は内湯と露天風呂が男女別に1つずつあります。 |
←左の写真をクリックしてください |
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夕食は部屋で。玉の湯の食事は量が多いと聞いていたので、昼食は「牛乳とあんパン」だけにしたのですがどうでしょうか。楽しみです。 |
右の写真をクリックしてください→ |
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夕食後、「あすのおてんき」を持ってきてくれました。
最高気温は12℃。残念ながら雨のち曇りのようです。 |
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食後は談話室から借りてきた
本を読んでゆったりと。 |
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翌朝、部屋の玄関に新聞が届いていました。 |
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朝食は部屋でとっても食事処「葡萄屋」でとっても可。7時半から11時までと時間の幅があるのも素晴らしい。雰囲気を変えて食事処で頂くことにしました。 |
←左の写真をクリックしてください |
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玉の湯オリジナルの食品や地元のクラフトアーティストの作品を中心に販売している玉の湯のショップ。 |
スペースはさほど広くなく、「他の店でも手に入るものは外でどうぞ」という感じ。一軒の宿だけに客を囲い込まないというスタンスが窺えます。 |
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由布院発展の歴史を綴った『由布院の小さな奇跡』(木谷文弘著、新潮新書)によると、由布院玉の湯の経営者、溝口薫平さんは昔、由布院を視察に訪れた人たちやテレビ・雑誌の取材に来た人を自分の宿、玉の湯ではなく、金鱗湖畔にある「亀の井別荘」に案内したそうです。
亀の井別荘は溝口さんとともに今日の由布院を築き上げた中谷健太郎さんの経営する宿ですが、「『亀の井別荘』は、由布院を代表する旅館です。自然との調和を考えた『亀の井別荘』は、由布院をイメージさせるには最高の旅館なのです」(『由布院の小さな奇跡』より抜粋)というのがその理由だそうです。また、観光関係の仕事に携わる中国人女性をまず案内したのはやはり自分の旅館ではなく『夢想園』だったといいます。夢想園は小高い丘の上にあり、眺めの良さは抜群なのです。 |
このように自分のところのことだけを考えず、常に由布院全体のことを考える経営者の精神が玉の湯全体に浸透しているのでしょう。諸外国からの国賓も訪れる名旅館でありながら、少しも気取ることのない雰囲気で、チェックインの午後1時からチェックアウトの翌12時まで心ゆくまでのんびりくつろぐことができました。
駐車場から宿の入口まで車を回してくれ、湯の坪街道へ折れるまで手を振って見送ってくれました。あれってルームミラーから結構見えるのですね。 |
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【また行ってみたい度】 →こちらをお読みください |
やなぎ夫: |
★★★★★ |
やなぎ妻: |
★★★★★ |
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2008年11月23日 |
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