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how to grow roses

12月の手入れ
December 師走
北風が冷たく、バラも休眠に入りますが、この時期こそバラ作り一年の始まりで、元肥の施肥、鉢植えの土替え、つるバラの誘引と、大切な作業が目白押しです。
●冬の元肥
元肥の施肥の適期は12月中旬から1月いっぱい。


まず株元から30cmくらい離れたところに環状に溝を掘ります。深さは10〜15cmくらいで結構です。
バケツ1杯分の腐葉土を用意し、溝の中に入れます。また掘り上げた土にも混ぜ合わせます。

少々根を切っても平気なこの時期は土壌改良の好機です。土が石のように硬くては根の張りがよくないので、腐葉土でふかふかベッドにしてあげましょう。
その上に肥料を入れます。これから開花までの基礎となるものなのでたっぷり与えます。

バラ作りのベテランの方々は油粕他いろいろなものを調合して独自の肥料を与えていますが、市販のバラ用配合肥料が便利でしょう。

肥料によって違いますが、400gが目安です。
周りや底の土とよく混ぜ合わせ、掘り上げた土を戻します。
最後に敷き藁や腐葉土、ピートモスなどでマルチングして水をたっぷりやって出来上がりです。

東京付近でのマルチングは防寒というよりもむしろ乾燥防止効果をねらっています。また雪が降ったときもマルチングがしてあると融けるのが早いようです。
●鉢植えの土替え(基本編)
鉢植えのバラは年に1度、無理ならば2年に1度は土を替えてあげます。根詰りすると水や空気の通りが悪くなり、よい花が咲かないばかりか、枯れてしまうこともあります。水やりをしたときにすぐにしみていかずにいつまでも残っているようなら限界です。

土替えを待つバラたちが列を作って待っています。次のお客さんはミニバラのコーヒー・オベーション。
鉢から抜く前に枝を切り込みます。根もかなり整理するのでその分枝葉も切る必要があり、また作業もし易くなります。

うちではミニバラはこの時一気に本剪定までしてしまいます。開花に影響はありません。ハイブリッドティー(大輪系)やフロリバンダ(房咲き中輪系)は葉をむしり、懐枝や細く弱々しい枝を元から切り捨て、全体を三分の二くらいに切り詰めます。
作業をする数日前から水やりを止めておくと、鉢から抜き易いです。鉢の周りをげんこつで叩くと簡単に抜けるようになります。 古い土を落とし、古くなった根(黒く枯れたようになっている)を取り除き、鉢に余裕で入るくらいに切り詰めます。半分から三分の一くらいになっても大丈夫です。
新しい土の準備ができるまで、根が乾かないように水に浸けておきます。 赤玉土と腐葉土を6対4の割合でブレンドします。市販のバラ用の土も便利です。
ウオータースペースを考え、土が継ぎ目の所までくるように高さを調節します。棒でつつきながら土を入れると根の間にしっかりと土が収まります。
マルチングをして水をたっぷりあげて完成。

丈が高い場合は風で揺れて根付きが悪ので必ず支柱を立てましょう。
●鉢植えの手入れ(応用編)
以前はテキストどおり、上記のように土替えを行っていました。しかしやがて困ったことになりました。古い土を捨てる場所がなくなったのです。古土は畑コーナーや家の北側の空いているスペースにばらまいていたのですが、大小約50鉢を何年も処理しているうちにもはや「夢の島」の余地はなくなってしまったのです。

そんなとき耳にしたのが「古い土は再利用できる」という話・・・渡りに舟でした。以下に詳しく書きますが、ポイントは良質な腐葉土や堆肥を量をケチらず混ぜ込むこと。「良質」であることが大事。枝の入り混じったような未完熟の腐葉土はNGです。

再利用を始めて3年たちましたが、花が小さくなったり数が減ることもなく、シュートも毎年発生します。
FLのミスティー・パープルを例にご紹介します。

最初に作業しやすいように、枝をある程度の高さに切り詰めるのは上記と同じです。我が家ではHTとFLは1月中に本剪定をするのでこの時点では仮剪定のつもりでハサミを入れます。懐枝や細枝、新しいシュートと世代交代してよさそうな古い枝を切り捨てます。
上では「鉢の周りをげんこつで叩く」と書きましたが、何鉢もやっていると手が痛くなります。ゴム製の木槌を使うと楽です。ポンポンと各面8回くらいずつ一周すればすっぽり抜けます。
ゴム製木槌で根鉢を叩くと、ボロボロと土が落ちます。根が絡みついていてなかなか落ちない土はそのままにしておきます(次の作業をしている間、根を乾かさないため。こうしておけば水に浸ける必要はありません。実は根が濡れると作業しづらいのです)。
叩き落とした土を点検します。古い根を取り除き、コガネムシの幼虫には特に注意。根を食い尽す凶悪犯です。ミミズが多すぎるのも土をベトベト、ガチガチにするので良くないです。

点検が終わったら、良質の腐葉土(土に対して4割くらい)に籾殻くん炭とソフトシリカ・ミリオン(珪酸塩白土)を一握りずつ加えてよくかき混ぜます。
ここで量をケチらず、良質のものをしっかり混ぜ込むのが土再生のコツです。枝が混じったような未成熟の腐葉土は避けてください。

この先は好みの問題ですが、鉢土に混ぜ込むタイプの肥料(例えばアグアンプKなど。土に混ぜるタイプであることを必ず確認して下さい)を入れると、後々手抜きができます。我が家ではバイオゴールドのクラシック元肥を使っています。
土の準備ができたら、株から根の周りに残っている土を完全に落とし(木槌で叩いたり、地面に叩きつけたり・・・)、根を整理(古根を取り除き、鉢の中に余裕で入るまでに根を切り詰める)します。

載せた時に、台木とのつぎ目が鉢の縁辺りにくるように底に土を入れて、こぶしで突き固め、こん盛り山形に土を入れた上に株を載せます。この時、根が四方に広がるようにします。
根が見えなくなるまで土を入れたら、根と根の間に土がしっかり詰まるように棒で(うちでは古くなった菜箸を使っています)突きまくります。さらに鉢ごと地面に軽くたたき落とすとびっくりする程、土が沈みます。この作業をつぎ目の下まで土がくるまで繰り返します。
先ほどは鉢の縁の位置だったつぎ目もちょうど良い高さに収まります。

腐葉土やバーク堆肥でマルチをして、株がぐらつかないように支柱で固定。最後にたっぷり水をやれば完成です。

*水をやったときに10号鉢ならジョウロ1杯(4L)あげた程度では底からなかなか水が出てこないようなら成功。逆にすぐに水が流れ出してしまうようだと土の突き込み方が不十分で根と土に隙間がある証拠です。
このやり方で自分なりに決めているルールがひとつあります。それは鉢で使っている土はその株にだけ使用するということ。株がガン腫になっていることもありますし、これは私見ですが、その株(種類にしても個体にしても)だけが住みやすい土に変質(?)している可能性があると考えるからです(いわゆる忌地現象)。新しい苗を植えるときくらいは新品を使ってあげましょう。
●その他の手入れ
*つるバラの剪定と誘引(「1月の手入れ」を参考に)


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